直近または将来的にスキャナ保存に対応する可能性が少しでもある方Macで経理処理をする予定の方
顧客の中にMacユーザーがいる税理士や会計士
036Macのノートパソコンを購入検討していてMacで経理事務もする予定の事業者へ朗報
これから初めてMacのノートパソコン(以下、MacBook)を購入しようと考えている、もしくは、買い替えを考えている事業者の方へ、今後経理業務を行うのに必要な電子帳簿保存法の要件にした適した機種選びの方法をお伝えします。
スペックや容量などについてはMacBookの使用用途(動画編集、写真現像、資料作成やSNS、など)により求めるものが変わるのですが、今回は主に電子帳簿保存法にフォーカスします。
さて、電子帳簿保存法についてですが、電子帳簿保存法には次の3つの区分があります。参考記事
電子帳簿保存法の区分
- 電子取引:2024年1月1日から義務化されます。電子取引が1つでもある事業者は対応が義務化され、現代の商習慣を考えるとほぼ全事業者が対応をする必要があるでしょう
- スキャナ保存:任意であり、対応してもしなくても良い
- 電子帳簿・電子書類保存:任意であり、対応してもしなくても良い
「スキャナ保存」に対応する場合、ディスプレイの大きさに注意が必要です。
スキャナ保存のディスプレイの要件を満たす為には、最大径が35cm(13.8インチ)以上が必要になります。
次のような事業者は、ノートパソコンを購入する場合、ディスプレイの大きさを考慮してください。
- 電子取引の義務化と同時にスキャナ保存の対応も予定している事業者
- すぐではないけど、様子を見てスキャナ保存に対応することも視野に入れている事業者
MacBook Airは今まで「スキャナ保存」の要件を満たす製品はありませんでした。
MacBookで「スキャナ保存」に対応するには14インチ以上のMacBook Proを購入するか、MacBook Airや13インチMacbook Proに別途14インチ以上のディスプレイを接続する必要がありました。参考記事
先月発売された15(15.3)インチのMacBook Airを使えば、これ1台で「スキャナ保存」の要件を満たすことができるので、全ての区分に対応できるようになります。
全ての区分に対応するには、今までは、外付けの14インチ以上のカラーディスプレイを使うか、14インチ以上のMacBook Pro※か、Macbook以外の14インチ以上のデバイス(ノートパソコンやタブレットなど)を別途、用意する必要がありましたが、15インチのMacbook Airであれば、そんな面倒なことから解放されます!
※スキャナ保存をするためにMacBook Proを購入するにはオーバースペックだったり、スペックが高い分、価格も高くなります。私が調べた限り、新品で20万円台後半から30万円台の価格帯になります。
15インチのMacBook Airは持ち運びには少し大きいし重さ(約1.5kg)も出てきますが画面は広くなるため見やすくなり、スキャナ保存の要件を満たせるカラーディスプレイというだけでなく、業務効率も上がると思います。
税理士、会計士さんへ
インストールタイプの会計ソフトを導入されている場合はWindowsをお使いだと思いますが、お客様の中にMacユーザーがいる場合、クラウド会計使用時は、Macユーザーのお客様と同じ環境があると今後、電子帳簿保存法のアドバイスに役立つと思いますので、そのような先生方にもお薦めです。
15インチMacbook Airは、コスパがとても良く、性能的にも使い勝手が良いと思います。
15インチMacbook Airは、14インチのMacBook Pro(1.6kg)よりも重さが軽く、M2チップを使用していて、処理速度も従来のIntelやM1のMacbookに比べても十分に早いと思います。更に、価格は、14インチ以上のMacbookにしてはお手頃価格で、新品で19万円台後半が相場のようです。
Macbookを購入予定で、高スペックを必要としていないのであれば、個人的にはとてもお薦めです。15インチのMacBook Airの標準のストレージ容量は256GBですが、公式サイトでは、プラス28,000円で512GBに容量を増やすこともできるので、長く使いたい場合は、ストレージの容量を増やしておくのも良いと思います。
経理視点で見ても15インチMacBook Airは、一括で償却することもできる※ので、経理処理的に見ても使い勝手が良いと思います。
※30万円未満のパソコンの減価償却は、2024年3月31日まで可能となっています。詳しくは、国税庁のNo.5408 中小企業者等の少額減価償却資産の取得価額の損金算入の特例をご覧ください。また、一定の条件はありますが、青色申告をしている中小企業者・個人事業主が対象になります。
電子帳簿保存法で利用するデバイス(パソコンやタブレットなど)には、説明書が必要になります。
Mac関連の説明書のリンクをまとめていますので、「Apple製品のディスプレイで電子帳簿保存法対応する場合の操作説明書」をご覧ください。
結論
MacBookを経理事務に使うことをお考えの方で動画編集などの高スペックが必要のない場合、電子帳簿保存法の「スキャナ保存」に対応するには、15インチMacBook Airは、コスパが良く、経理視点から見てもお薦めです。