そこで、手っ取り早い対応方法として、次の2つがあります。
- ①MacBookがお好みでノートパソコンが良い方は13.8インチ以上のMacBookを新たに購入する。
- ②Mac以外で13.8インチ以上のノートパソコンを新たに購入する。
義務化の電子取引だけでなく、電子帳簿保存法のスキャナ保存も対応を検討されている事業者の方もいらっしゃるかと思います。
紙でのやり取りが多い事業者や、紙の保管スペースがそろそろいっぱいになってきた事業者、紙の保管代がバカにならないよ、という事業者にとってはスキャナ保存はとても便利ですよね。
スキャナ保存対応をするための要件の1つに領収書・請求書、契約書など重要書類をスキャナ保存する場合は、見読可能装置として『14インチ以上のカラーディスプレイを備え付ける』必要があると書いてありますが、
実は、規定では、映像面の最大径※は、14インチ以上ではなく35cm以上になっているんです。インチに換算すると約13.78インチになります。13.8インチ以上あれば要件を満たせるということになります。
※映像面の最大径とはMacBookの画面の対角線上(右上から左下もしくは左上から右下)の長さのことです。
1インチは、約2.54cmで、35cmは、約13.7795インチになります。
しかし、2023年4月現在、MacBook Airの一番大きい画面サイズは13.6インチです。映像面の最大径が34.544cmとなって0.456cm足りないんです(>_<)
※2023年6月に15インチのMacBook Airが発売されました。詳しくは、「Macのノートパソコンを購入検討していてMacで経理事務もする予定の事業者へ朗報」をご覧ください。
そもそも、13.8インチにこだわる意味が分からない。スキャナ保存した書類がパソコンの画面上で必要な時にちゃんと見れたら良いんじゃないの?と思う方もいらっしゃるかもしれませんが、私もそう思います。
しかし、実際に税務調査の時に、映像面が35cm以上あるかまで確認されるのかは分かりません。また、規定サイズ以下のカラーディスプレイで必要情報がちゃんと見れていたとしても、要件としてある以上、サイズの要件を満たすカラーディスプレイを用意しておいた方が安心ですね。
そこで、手っ取り早い対応方法として、次の2つがあります。
14.2インチのMacBook Pro(2023)で29万円弱、Apple製品以外のノートパソコンだとスペックの低いもので4万円台のもの、オフィスが搭載されているもので10万円前後からあります。(家電量販店参照)
安いノートパソコンだと13.8インチ以上の要件を満たすかどうかにフォーカスすると要件はクリアしますが、実際に仕事で使うことを考えると使い勝手などよく考える必要があるかもしれません。
安いノートパソコンだとスペックが物足りず、そこそこのスペックを求めると、以前より値上がりもしているし、新たにもう1台ノートパソコンを買うのはちょっと・・・という方もいらっしゃるのではないでしょうか?
パソコンを買わなくても、13.8インチ以上のディスプレイを購入し、今お使いのMacBookと繋いでスキャナ保存する書類などを表示できるようにしておけば『13.8インチ以上のカラーディスプレイ』の要件を満たせます。
また、この際、MacBookとディスプレイ両方の操作説明書を忘れず用意しておきましょう。
MacBook の操作説明書については、「Apple製品のディスプレイで電子帳簿保存法対応する場合の操作説明書」をご覧ください。
13.8インチ以上のノートパソコンなどを購入してスキャナ保存対応する場合の良いところは、ディスプレイの設置場所を取らないところです。
今お持ちのMaBookに外付けでディスプレイを使う場合は多少、設置場所を取るのと設置する手間がかかります。しかし、実際に使ってみると作業効率が上がるなど、便利なこともあります。
13.8インチ以上のノートパソコンにするか、ディスプレイを設置するかは、事業者の都合に合わせて対応することをお勧めします。
私は13.6インチのMacBook Pro(13-inch,M1,2020)を使っているのですが、13.8インチ未満なので別途外付けで27型のディスプレイを使用しています。画面も広く、ディスプレイとノートパソコンと両方に表示できるので比較する時など、とても役立っています。
ご参考までに、購入時点での価格がディスプレイ37,000円、アーム13,000円、ハブ7,000円を購入して使用しています。
アームをデスクにつけて利用すると便利な位置に動かすのに役立ちます。
スペースが狭い場合も有効に使えています。ディスプレイとノートパソコンを繋ぐのに、HDMIとMacBookProが直接接続できないのでTYPE-Cのハブを使用しています。
執筆時点(2023年4月)でのMacBook Air、13インチのMacBook Proはスキャナ保存の要件の13.8インチ(映像面の最大径が35cm)以上の要件を満たしていません。
2023年6月に15インチのMacBook Airが発売されました。詳しくは、「Macのノートパソコンを購入検討していてMacで経理事務もする予定の事業者へ朗報」をご覧ください。
スキャナ保存の要件を満たすには、
のいづれかの方法になります。
そして、ディスプレイの操作説明書の備え付けも忘れないようにしましょう。