電子帳簿保存法の情報収集をしている事業者
税理士、会計士
037インボイスや電子帳簿保存法の情報収集、ここに気をつけて!
電子帳簿保存法でも、インボイスでも、良く分からないままとか、まわりがこう言ってるから、と決めてしまって、後から後悔するのは嫌ですよね?
そこで、少しでも良いので、決める前に情報収集をしてみましょう。
顧問税理士に相談したり、税務署に相談したり、インターネットで検索したり、本を買って読んでみるなどの方法があります。その中で、インターネット検索や本で理解を深めたい、という方に『ここに気をつけて!』ということがあるのでお伝えさせていただきます。
私は、2022年1月ごろから電子帳簿保存法やインボイスについて調べていますが、「こっちの情報はこう言ってるけど、あっちの情報では違うこと言ってるな。」「どっちが合ってるの?解釈によってどっちとも取れるの?」ということがよくあります。
国税局電話相談センターやインボイスコールセンターに何度か問い合わせをすると、毎回、電話に出る担当者は違うのですが、同じ質問をしても担当者によって回答が違っていて、びっくりすることもよくあります。
要するに、アドバイスする立場の人たちも見解が統一されてなかったりする状況の中で、事業者は、状況を整理し、判断し、対応していく必要がある、ということになります。
このような状態なので、「どの情報を参考にしたら良いか分からない」となってしまうこともあると思います。
情報が合ってるか判断するには、知識が必要になりますが、少なくとも、次の点に注目して情報収集するだけでも正確性の判断材料になると思います。
インターネット検索やSNSで情報収集をする方へ
いつの時点の情報かに注意してください。
最初に公開された年月日や情報の修正・更新の年月日が記載されたもので、2023年4月以降かどうかをチェックしてください。動画も同様です。
書籍や雑誌で理解を深めたい方へ
知りたい情報がまとまってる、読みやすそう、分かりやすそう、インスピレーションで『これ、良い』と思った、というのも大事ですが、下記の項目もチェックしてみてください。
- ① 発行日がなるべく新しいものを選ぶ。出来たら2023年4月以降のものがベストです。
- ② 2022年以前に第1版(初版)が出ている場合、2023年4月以降に第2版や2刷で改訂されている。
- ③ 出版社の公式HPに掲載されている本について訂正や修正などがないか確認する。
① ② について
発行日や版は、最終ページ付近のページにある奥付け(著者や発行人などが記載されている箇所)に表記されています。
発行日や改訂が重要な理由ですが、2023年4月の前と後では、情報が変わっているからです。
その為、参考にしていた情報が古いと、変更前の情報である可能性があります。
経緯について
- 2022年12月中旬
- 税制改正大綱で『このように変わっていく方向です』ということが発表されました。
- 2023年3月末
- 国会でインボイスと電子帳簿保存法が成立し、税制改正大綱の内容が決定されました。
- 税制改正大綱が発表されてから2023年3月末までの間は決定ではなく、仮の状態で正式ではありませんでした。
よって、発表以前の情報と2023年4月以降の情報は変更されています。
最新情報は、4月中旬以降、順次、国税庁のホームページで確認できるようになっています。
③ について
インボイスや電子帳簿保存法の書籍や雑誌を20数冊くらい目を通したのですが、古い情報を基に書いてある箇所があったり、本によっては、全く違うことを書いているケースも見受けられました。
出版社の公式HPで追加情報が記載されていたり、訂正箇所のご案内が掲載されていることもあるので確認してみましょう。
ただし、問題は、古かったり間違っていたりしても、ホームページなどで訂正していない書籍や雑誌もあるので、不安がある場合は、私がご相談に乗りますので、お気軽にご連絡ください。