GoogleやYahoo!検索を利用する
偽ショッピングサイトが気になる
052GoogleやYahoo!検索でユーザーが偽ECサイトに引っかからないための見分け方[セキュリティ対策シリーズ⑥]
GoogleやYahoo!検索を使って事業に必要なものを安く仕入れたい、安く購入したい、と調べているとうっかり偽ECサイト(以下、偽ショッピンサイト)の被害に遭ってしまうことがあることをご存知でしょうか?
Google検索やYahoo!検索を使う人が怪しい偽ショッピングサイトに行かないための見分け方、対策方法についてまとめます。(リアル店舗で例えると、入店しようと思ったお店に来て、お店の前で怪しいと気づき、入るのをやめる時の「判断ポイント」です。)
まず、どうやって怪しい偽ショッピングサイトにたどり着くかを見ていきます。
指名検索をするとき、「安い」と言うキーワードには要注意!
『商品名 安い』『 会社名やブランド名 商品名 安い』などで指名検索して、安さにつられてついクリック(タップ)してしまうと、偽ショッピングサイトへ辿り着くことになる可能性があります。
界隈や業界でまあまあ知られている商品で、1ページ目や検索上位に出てくることもあるので、要注意です。
私が調べた限りでは、「サロン専売品、ファッション関連商品(お手頃価格帯〜高級ダウンコートまで)、カメラ、パソコンなどのデバイス関連商品、デパ地下に入っているような贈り物にぴったりの日持ちする焼き菓子」など、偽ショッピングサイトに誘導する為の商品は、種類が豊富です。つまり『安い』というワードで検索すると、危険なサイトに辿り着く可能性が高いということです。
危険なサイトに辿り着くとどうなるか、
- 商品を購入しても商品が届かない
- パソコンやスマホなどに入っている個人情報やカード情報を取られる
- パソコンやスマホなどにウィルスを仕込まれる
というようなことが起こる可能性があります。
検索結果の1ページ目に出てくるからと言って、「信頼できて安全」というわけではありません。
このことを念頭に置いて検索をすると良いでしょう。
怪しいサイトの見分け方の「押さえておきたいポイント※1」をお伝えするので、参考にしてみてくださいね。
※1 見分け方のポイントの一例で、日々進化しています。
まず、検索結果を見ると画像のようなリストが出てきます。※2
※2 調べた環境はMacOS、Google Chromeの環境です。
検索結果リストを開くと次のような構造になっています。
①ファビコン
左上に丸い『アイコン』があります。会社やブランドのロゴ、地球儀マーク、WordPressの場合は、Wマークが表示されています。(Google、Yahoo!共通)
②サイト名、URL
③タイトル
ファビコン、URLのすぐ下に青い大きめの文字で記載されています。(キーワード検索をした際の検索ワードが入っています)
タイトルは自分の検索意図に沿ったものが出てきます。
④説明文
タイトルの下には説明文(ディスクリプション)が記載されています。
Google検索結果の画像

Yahoo!検索結果の画像

押さえておきたいポイント
- ファビコンに他社のものが使われている
よく使われているものはこの2つです。
- ホームセンターの『コメリ』に激似なファビコン(コメリ公式サイトではないのに使われているケースをよく見かけます。)
- ゲームやアニメグッズ、ホビー、パソコンなどの買取・販売『駿河屋』に激似なファビコン(駿河屋公式サイトではないのに使われているケースをよく見かけます。)
- サイト名、URL
商品と全く関係ないと思われるURLで販売している。
例えばこのようなケースです。
- URLを見ると工務店や建設・塗装関連のドメイン名に見えるのにそこでカメラを販売しているECサイトっぽくなっている。
- サイト名は法律事務所と記載してありURLは法律事務所っぽいのに、高級コートを販売しているECサイトっぽくなっている。
- サイト名は語学学校なのに、高級シャンパングラスを販売しているECサイトっぽくなっている。
- サイト名やURLの最後(.com、.jpなど)が.ch、.fr、.pt、.pl、.br、.it、.cz、.orgになっているものも注意が必要です。(ファビコンの1または2といずれかの国別コードのトップレベルドメインとセットになっているケースをよく見かけます。)
- タイトル
タイトルでクリック(タップ)するか判断するという方もいらっしゃるのではないでしょうか??検索意図に沿ったキーワードに含まれるものが記載されていますが、この部分で怪しいサイトかどうかを見分けるのはほぼ不可能です。
- 説明文
- 「ご覧いただきありがとうございます、商品の状態、新品未使用、新品定価より◯◯円安い」など、フリマサイトの説明文のような文言が書かれている
- 「近くの店舗に在庫がございます。札幌ノルベサ店・秋葉原本館・マルイシティ横浜店・MEGAドン・...」と書かれている
- 画像
商品画像は掲載されているケースと掲載されていないケースがあります。画像の有無と安全性や怪しさは関係ありません。強いて言えば、画像があるとつい、探していたものが『あ、これだ!』とクリック(タップ)しやすいので冷静になりましょう。
これらのチェックポイントの1つでも怪しいと気づくこともありますが、ファビコン、サイト名やURL、説明文から総合的に判断し、違和感を感じたものはクリック(タップ)しないことが重要です。
予防策
- 『商品名 安い』などで検索すると偽ショッピングサイトに辿り着きやすくなることを意識する
- 検索結果を冷静にチェックし、怪しいと思ったらクリック(タップ)しない
- 定価を確認した上で商品を探し、安すぎるものは避ける
- セキュリティソフトを入れる
セキュリティソフトを入れることで偽ショッピングサイトにうっかり辿り着いてもアラートを出してくれるので、それより先に進むことなく被害を未然に防ぐことが可能になります。しかし、明らかに偽ショッピングサイトにもかかわらず、アラートが出ないケースもあります。
まとめ
- GoogleやYahoo!で指名検索『商品名 安い』など特定の商品を安く買えないかな!?と検索をすると検索結果が上位に表示されることもあり、簡単に偽ショッピングサイトに辿り着くことがあります。
- 偽ショッピングサイトで買い物をすると、支払ったのに商品が届かない、だけではなく、個人情報を盗られたり、ウィルス感染の可能性も出てきます。
- 最低限の見分けポイントを抑えて(特にビジネスにおいては)事業所内で共通認識を持ち、ITリテラシーの向上を目指しましょう。
- セキュリティソフトを導入することでアラートが出るようになるので、アクセスを未然に防ぐことが可能になるので、セキュリティソフトを使いましょう。
補足説明
トップレベルドメイン
URLの一番後ろに表示されるものです。日本の国別コードトップドメインでは『.jp』です。会社は.co.jpや.comが使われることもありますが、日本のサービスなのに海外の国別コードトップドメインは、怪しいケースが多々見受けられます。また、.orgは非営利団体で使われることが多いのですが、現在は誰でも使えるので注意してください。
パンくずリスト
今、表示している場所(ホームページの場合は、表示中のページ)が、どの階層にいるか示した案内表示で、『◯◯◯ > ◯◯◯』のように表記されます。


